絵本と演劇と音楽と
娘のクラスがチルドレンズ・シアターで上演中の「Peter and the Wolf」を見に行くので、クーニーの『ピーターとおおかみ (ぶたいしかけえほん)』を読む。フィールドトリップ当日朝に読んだのだけれど、「後」ではなくて「前」にしておいてよかった。ピーター、ことり、あひる、ねこ、おおかみ、おじいさん、猟師……という登場人物の予備知識ができたので、劇がことさら楽しめたようだ。帰宅してから再度リクエストが出たので読むと、朝読んだときとは明らかに鑑賞のしかたが違う。役者の様子や劇の演出についてうれしそうに話してくれ、コミュニケーションが何倍にもふくらんだ。
絵本は、クーニーの丹精なイラストによるポップアップ絵本である。まず、観音開きという機能が娘をとりこにし、彼女は中央の赤いひもが結んである状態からでないと作品鑑賞をしようとしない。ここにも小さな劇場があるという風なので、それだけこだわってしまうらしい。手を加えてちょっと遊べる仕掛けページがあり、これにもすごく興味が引かれる様子だった。
プロコフィエフのCDはすでに図書館に予約(……上演中ということで、さすがに予約待ちが多かった……)してあるので、次は音楽を聴きながら動物たちの様子を思い描こう。このオーケストラ演奏は情感に富んでいてとても愉快。こういう総合的な鑑賞方法は、深さが生まれていい。いくつもの角度から作品が味わえる。あとはパペットを作ったりしようかな、などとも。(asukab)
- 邦訳と同じく観音開きのドイツ語版
Peter und der Wolf. Pop- Up Buch
- 作者: Sergei Prokofjew,Barbara Cooney
- 出版社/メーカー: Suedwest Verlag
- 発売日: 2002/01
- メディア: ハードカバー
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