music
"The Carnival of the Animals"は、詩人プレルツキーが「動物の謝肉祭」をテーマに手がけた詩の絵本。CD付きなので楽曲といっしょに楽しめる。 ニューヨーク・シュタイナー学校の音楽部長によるあとがきが興味深かった。1886年に誕生して以来、子ども…
"ぞうさん"は、息子が小さな頃買い求めたピアノ伴奏曲集である。その頃は補習校で教えていたので、おなじみの童謡を教室でもピアノ弾き弾き大きな声で歌っていた。 わたしが好きなトップ3は何てったって「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」「ドロップ…
絵本ではないのだけれど。『こどものピアノ曲 (中田喜直 作曲)』という子どものためのピアノ曲集がお気に入り。出版は半世紀前の1956年で、収録は全17作品。 「みじかいおはなし」とか「時計のはぐるま」とか。曲想は短調が多く、日本の童謡、童話につ…
ベイエリアやトロントなど、すでに語り付きの楽曲'The Composer is Dead'で魅了されたファンには待望の絵本版"The Composer Is Dead (Book & CD)"がお目見えです。作者スニケット自らの語りと初演を果たしたサンフランシスコ交響楽団演奏のCD付き。この愉快…
『Doo-Wop Pop』は、引っ込み思案で恥ずかしがりやの生徒5人が、学校のカストディアンのおじさんからアカペラの楽しさを教えてもらう絵本。 耳を澄ましてごらん。聴こえるものを、すべて声に出し、リズムにしてみよう。その昔、いかしたスーツをまといスポッ…
ホリデーシーズンを振り返ると、何冊か記録していなかった絵本がありました。クリス・ラシュカの『Peter and the Wolf』 "*1も、その一冊。 こちらは紙製の立体舞台じかけを写真撮影し絵本化したという、なかなか凝った作品です。雰囲気がクリスマス期にお似…
『The Cardboard Piano』と聞いて、そういえばわたしもピアノを習い始めた頃、紙の鍵盤に指を置いてキーの名称を覚える練習をしたっけ……と思い出した。紙の存在はたとえ見立てであっても子ども心をくすぐり、自分が魅せられたのと同様に娘もさっそく作りたい…
『Cool Daddy Rat』は、コミカルなタッチで描かれるねずみ親子のジャズ修行絵本。いえいえ、修行ではない。街角で、公園で、ベースを爪弾けばリズムが踊り出す。パフォーマーは、音楽に囲まれていればそれで至福。幸せな時間に包まれる。 ニューヨーク好き、…
『Tweedle Dee Dee』は、巻末にピアノの楽譜が付いた歌絵本です。 ある日、葉の生い茂る夏の木立ちで見つけたのは鳥の巣です。中には青い卵が3つ。ロビンの卵でしょう。卵が返ればもちろん、元気な歌声が。さらりと描いた淡い水彩の、夏の面影がほんとうにさ…
不思議な卵を手に入れた、ある男の物語。その夜、冷蔵庫にしまった卵がバリバリと音をたて……。中から現れたのは巨大なワニ。一目散に逃げ出して、男は別のアパートに住むことにするけれど……。 『The Crocodile Blues』は、鮮やかな群青と黄がモノトーンを背…
4月のブックレポートは伝記。誰にしようか……と決めたのがヨハン・セバスチャン・バッハで、さっそく借りてきた本が『Story of the Orchestra: Listen While You Learn About the Instruments, the Music and the Composers Who Wrote the Music!』でした。 …
『M Is for Music』は、イラストに打ちのめされ何年か前(初版2003年なので、たぶん2003年でしょう)に購入した絵本です。最初は暖炉の上に飾ったりしていましたが、そのうち本棚の友になってしまい……。結果、年に一度、小学校やチャリティー団体に寄付する…
2月は黒人史月間でもあるので、科学ノンフィクションに加え、読書は歴史関連本も多くなる。そんな中で娘がフリーブック・イベントで選んだ絵本がこちら『When Marian Sang : the True Recital of Marian Anderson the Voice of a Century: The True Recital …
一昨日に記した「小さなお友だち」は、昨年ここに引っ越してきた元医師Nさんの曾姪にあたり、Nおばあちゃんは機会を見てはうちの娘も誘っていろいろ遊んでくださいます。本日はプロコフィエフ作「ピーターとおおかみ」の演奏会に連れて行ってくださいました…
「今日、楽しかった」――。息子帰宅後の第一声が弾んでいたので、楽しいバレンタインが過ごせたのだとこちらも嬉しくなった。昨夜、たまたま出かけたお店で偶然見つけてしまった厚さ3.5センチ、縦横約25センチ×30センチの巨大ハート型チョコレートを一体どう…
『Angels Watching Over Me』は、南部ゴスペルの歌詞を絵本化した作品です。クレヴェンの水彩コラージュにたくさんのかわいらしい天使が登場し、思わず手に取りました。ところどころさらりと流したようなページもあるのですが、昔らしさを想起させる装飾の画…
顕現節なので、『We Three Kings』の紹介もまだ間に合うかな。「われらは ひがしの〜」で始まる聖歌を絵本化した一冊は、とにかくイラストレーションが豪華。3人の賢者は各自、馬、らくだ、象に乗り、眩い星に導かれながらベツレヘムを目指す。 歌詞を見開き…
『Jazz Baby』は、ジャズ好きで、おうちに赤ちゃんのいる家庭にぴったりの絵本。赤ちゃんから始まって、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、おじちゃん、おばちゃんまで、この一家はみんなジャズのリズムに乗っている。手をたたき、足でカウン…
娘は、毎月のブックレポートが楽しみで仕方ありません。フィクションがテーマだった先月はお気に入りクレメンタイン・シリーズ*1の2冊目『The Talented Clementine (A Clementine Book)』を選び、一辺20センチのダンボール立方体にタイトルや設定、主人公を…
『Let it Shine』には、3つの黒人霊歌が鮮やかな切り絵とともに収められている。表題の"Let it Shine"に加え、"Oh, When the Saints Go Marching In""He's Got the Whole World in His Hands"はどれも、耳に馴染んだ歌ばかり。明るいメロディラインを口ずさ…
『The Three Swingin' Pigs』は、いかにも米国らしくジャズ音楽を背景にした3匹のこぶた物語です。サックスのサッチ、ベースのモー、そしてボーカルのエラ、3匹トリオが繰り出すスウィングジャズは、一世を風靡していました。そこにやってきたのが、嫌われ者…
子どもたちが巣立っていくとき、わたしの中ではこの歌がBGMとして流れているんだろうなあと感じた絵本です。ピーター、ポール&マリーの人気フォークソングをそのまま、今度はピーター&彼の娘さんが歌いCD付きの絵本にしたのが『Puff, the Magic Dragon』で…
「装いは個性」を信条とするピアノの大家ジンジャーは、ブタのペチュニアを寵愛している。ある日、ロンドンで開かれる国際ピアニスト会議に招待され、喜び勇んで出かけて行った。ところが、頼んだはずのお手伝いさんはキャンセルされ、なんとペチュニア一匹…
『The Cheese』は、ねずみとチーズの宿命が、童謡"The Farmer in the Dell"を伏線に語られるお話。歌の最後に出てくる"The cheese stands alone"という下りが、このお話では「絶対的なおきて」として存在していて、美味しそうなチェダーチーズが、なぜ野原の…
ロバート・ジョンソンのギターは、きっとNPRで耳にしているはずなのだけれど、「これだ!」とぴんとこずにいる自分がもどかしい。「あのすすり泣くようなギターの音」などと思い出せたら、きっと彼の伝説を伝える絵本『Black Cat Bone』をもっと楽しめたはず…
クリスマスはジャズもいいなあと思う。厳かな宗教音楽に浸った後、家でゆったりするにはジャズが一番と結論づけてもいいかな。そんな気分にぴったりの絵本が『Dizzy』だった。ジャズトランペット奏者ディジー・ガレスピー(1917-1993)の生涯と活躍を紹介する…
スキー旅行を一日早く切り上げシアトルに戻った理由は、子猫のギャビイにある。窓辺にあったガラスの置物を倒して割った前科があるので、とくに暖炉の上など、家の中をめちゃくちゃに荒らしているのではないかと勝手な想像が頭の中を駆け巡った。お隣さんに…
『Jazz (Coretta Scott King Illustrator Honor Books)』には誕生の背景、歴史、スタイルなど、あらゆる角度からジャズを描く詩が紹介される。前書きの解説が興味深い。即興とリズムがジャズの命だが、それに至った過程を、アフリカ系とヨーロッパ系音楽の融…
本日で学校終了。学年末パーティがあったのか、息子はピエロのフェイス・ペインティングをして帰ってきた。お疲れさま〜、中学1年生、よく頑張りました! 最後の演奏会を終えた翌週から、オーケストラの授業では映画『アマデウス [DVD]』を観たそうだ。笑っ…
赤とセピア色の配色*1にさわやかなターコイズ・ブルーが加わった『Olivia Forms a Band』を読む。色合いからして、7月4日米国独立記念日を意識した絵本なんだろう。米国で7月といえば、赤、白、青の三色と花火がつきもの。自分の誕生月でもあり、星条旗よ…