DO NOT OPEN THIS BOOK!

 タイトル『Do Not Open This Book』を目にして息子が即、「ね、これ読んで!」とリクエストした絵本。表紙から「開いちゃだめ!」と言われれば、開きたくなるのが人情というもの。おまけに息子の好きそうなブタくんが案内役とあり、どうして開いちゃいけないのかの答えをさぐるため彼といっしょにページをめくった。
 その理由は……。この本自体がまだできあがっていないから。ブタくんは、名詞や動詞、危ない言葉、甘い言葉、趣のある言葉……などなど、たくさんの言葉のつまった箱に囲まれて、文章(物語)を作ろうとしていたのだ。ページをめくればその勢いで言葉のカードがめちゃくちゃに吹き飛ばされてしまう可能性があるから、「言葉を丁寧に扱って欲しい」と注文をする。たくさんの単語カードが並んだページでは、息子とわたしがそれぞれ一文ずつ短文を作ってみた。おもしろい! ぶたくんが作ったパラグラフもなかなかのもの。ところが、わたしがページをめくったばかりにカードの配列がめちゃくちゃになり、恐ろしい内容の文に変わってしまったり……。
 文章を書く上でのアイデアや着眼点が、ユーモラスに語られるユニークな絵本。最後に読者が空欄に言葉を入れてお話を作るページもある。小学1年生ぐらいからかな。文章作りの楽しさが示されている作品だった。(asukab)

Do Not Open This Book

Do Not Open This Book