The Boy Who Cried Wolf

 『The Boy Who Cried Wolf』は、クリコフ*1の狼少年物語ということで楽しみにしていた絵本である。期待どおり、おふざけとシュールさの混じった軽妙かつ不思議な作品だった。
 根底に流れるテーマは「あそび」。聞こえてくる声といえば羊たちの「おやつ、おやつ、おやつ」「めええええええ〜」ばかりとあって、暇で仕方がない羊飼いの少年。そこでおもしろ半分に「おおかみ!おおかみ!おおかみ!」と叫び、人々の動揺ぶりを見物し始めた。で、3度目にどうなるかといえば、聞こえてきたのが「おひる、おひる、おひる」「ぐるるるるるる〜」という狼のうなり声。最後が少しばかり平明過ぎるかなという印象だけど、いつもながら超現実的なドタバタが息子の目を引いていた。(asukab)

The Boy Who Cried Wolf

The Boy Who Cried Wolf

*1:完璧なともだち 2005年10月24日