biography
2月は黒人史月間でもあるので、科学ノンフィクションに加え、読書は歴史関連本も多くなる。そんな中で娘がフリーブック・イベントで選んだ絵本がこちら『When Marian Sang : the True Recital of Marian Anderson the Voice of a Century: The True Recital …
サッカー以外に何も考えられなかった貧しい子ども時代。1958年、史上最年少の17歳でワールドカップを制した世界のペレが、どんな少年期を過ごしたのか。『Young Pele: Soccer's First Star』は、その活躍ぶりを一大会の様子を通して活写する。 息子には少々…
『The Wall: Growing Up Behind the Iron Curtain (Caldecott Honor Book)』は共産主義国チェコスロバキアから西側に亡命した画家ピーター・シスの半生を描く自伝絵本である。夏に読んでおきながら、ついにここまでレビューを書かずにいた理由は、忙しいこと…
「好きを貫く」話題で盛り上がっているはてな界隈。天才ダンサー、フレッド・アステアのプロ根性を描いた絵本『Footwork: The Story of Fred and Adele Astaire』を読み、「好き」とはつまりこういうことなのかと納得させられた。 ネブラスカ州オマハから母…
お寿司はとても高級品で、うちではそう簡単に食せない。でも今年の夏はちょっと奮発して、何かいいことがあれば「お寿司、食べに行こうか!」を続けてみた。子どもたちは、もちろん大喜び。そんなときに出会った絵本が『Hiromi's Hands』。ニューヨークの寿…
1634年9月18日、62日間の航海の後、アン・ハッチンソンはマサチューセッツ湾の新天地に足を踏み出した。先に到着していた生地屋の夫と長男エドワードが建てた家でまさに今、未知の地での生活が始まろうとしていた。しかし、11人の子どもの母親であり、この地…
『The Giant of Seville: A "Tall" Tale Based on a True Story』は、オハイオ州セヴィルに永住の地を求めようとやってきた、世界で一番大きな男、キャプテン・ベイツと彼を温かく迎え入れた町の人々との交流を描く。これが実話というから、何とも興味深い。…
「フィットネス」って、自分とは縁のない眩しい表現で、日本にいるときは自分の範疇でないと100%確信しきっていた。要するに外見を整えること、でしょ。人間は中身が肝心という価値観が染み付いていたから、スポーツ好きだったにもかかわらず、ジムとかエア…
娘が10月用ブックレポートに選んでいた絵本が『Make Your Mark, Franklin Roosevelt (Turning Point Books)』です。幼少から青年期を中心に、ルーズベルト大統領の人となりを記します。 裕福な家庭に育っただけあって、子ども時代のすごし方が違う……と感嘆し…
道教の祖、老子を語る『The Legend of Lao Tzu and the Tao Te Ching』を息子と読んだ。伝記というよりタイトルどおり、まさに伝説という感じ。81年間胎児として母体に宿されていたので、紀元前604年9月14日、生まれたときにすでに白髪で歩けたというのだか…
A・ロッドとケン・グリフィーJrの存在は、シアトル人にとって感慨深い。共にマリナーズ90年代後半の黄金期を支えたスーパースターで、オールラウンドプレイヤー。実績、人気、そして華やかさを合わせ持っていた。奇しくも弱小マリナーズがドラフト1巡目1位…
渡米した頃に知り、いたく感動した教育論があった。ハーバード大学ハワード・ガードナー教授*1の7つの知性分類(マルチプル・インテリジェンス)である。 言語的知性:word smart 言語能力、ここでは国語能力 論理的知性:logic smart 数学的思考、数学分野…
クリスマスはジャズもいいなあと思う。厳かな宗教音楽に浸った後、家でゆったりするにはジャズが一番と結論づけてもいいかな。そんな気分にぴったりの絵本が『Dizzy』だった。ジャズトランペット奏者ディジー・ガレスピー(1917-1993)の生涯と活躍を紹介する…
三十二歳で夭逝したカンフースター、ブルース・リーの若き日を伝える絵本『Be Water, My Friend』を読んだ。父親が香港で映画産業に関わっていたことから、彼は幼少の頃からスクリーンに登場している。けれど学校嫌いで、路上での喧嘩に巻き込まれるなどいろ…
ピーター・ラビットシリーズの背景を伝える書籍*1は多いけれど、まさか『Dragonology: The Complete Book of Dragons (Ologies)』や『Egyptology: Search for the Tomb of Osiris (Ologies)』などオロジーシリーズと同様の趣向でポターの個人史が出るとは思…
伝記絵本『Beatrix: Various Episodes from the Life of Beatrix Potter』を開いたとき、その手のひらサイズがピーターラビット・シリーズにぴったりと思えた。しかしながら、田園で繰り広げられるおおらかな動物物語のイメージとは裏腹に、表紙に描かれた少…
お待ちかねの絵本が出た。神童モーツァルトを描いた絵本である。しかも作者は、自身も宇宙的な独自の世界を繰り広げるシス。極めた者が極めた者を描くのだから、共通する感性も多くあったのではと推し量ったりした。 きょろんとした青い目が愛くるしい『Play…
『Marvelous Mattie: How Margaret E. Knight Became an Inventor』は、米国人女性発明家マーガレット・E・ナイト(1838-1914)の伝記絵本。少女期から発明家として自立するまでの活躍と苦難の日々を事実に即して描く。息子がちょうど滑車やてこ、歯車など機械…
日本で最近発売になった『ちっちゃなアレックスと夢のレモネード屋さん』は、英語でも話題の絵本。こちらの絵本・児童書読書サイトで紹介されていたので、さっそく甘酸っぱくて冷たいレモネードをうれしそうに注ぐアレックスの姿を想い描き、原書『Alex and …