2006-01-01から1年間の記事一覧

スキー旅行で一冊読書

日曜日から木曜日まで、山の向こうのドイツ村までスキー旅行に出かけます。やらなければならないことがたくさんあり、あまり休暇気分ではありませんが、雪山で心を清めてこようと思います。今回、絵本は持って行きません〜。息子の次に『The Silver Donkey』…

The Nutcracker くるみ割り人形

義母宅で英国ロイヤル・バレエ団の「くるみ割り人形」を見る。2006−2007年シーズン初演(あとで調べてみたら十二月十三日の舞台)のようで、金平糖の精はずっと見たいと思っていた吉田都さんだった! ぴたりと決まる正確で小気味のよい動きとかわいらしさに…

Be Water, My Friend 友よ、水になれ――若き日のブルース・リー――

三十二歳で夭逝したカンフースター、ブルース・リーの若き日を伝える絵本『Be Water, My Friend』を読んだ。父親が香港で映画産業に関わっていたことから、彼は幼少の頃からスクリーンに登場している。けれど学校嫌いで、路上での喧嘩に巻き込まれるなどいろ…

ブルース・リーの幼少期から青年期を伝える絵本

Yoon and the Christmas Mitten ユーンとてぶくろ

『Yoon And the Christmas Mitten』を娘に読もうかと考えていたけれど、設定について少々違和感を抱いたので思い直した。 ユーンは移民してきたばかりのコリアン・アメリカン。学校でサンタクロースや贈り物などクリスマスの話を聞き、心が弾む。家に帰って…

かわいらしいクリスマス絵本ではあるけれど……

ジンジャーブレッドハウス、チョコレートチップクッキー、The Silver Donkey 銀のロバ

学校でジンジャーブレッドハウスを作り、明日が今年最後の授業日だと気づく。帰宅後、大慌てで先生たちへのクッキー準備に取りかかった。息子ご指名レシピでのチョコレートチップクッキーだったのだが、このドウがまたいい! 子どもの好きなクッキーレシピは…

大忙しの学年末クッキー作り他

April Bubbles Chocolate 4月 しゃぼん玉 チョコレート

今月の読書指導は心に浮かんだイメージを絵に描こうというもので、どのクラスの廊下にも絵本や本を読んでの「メンタル・イメージ」が発表されている。当然のことながら一人一人スキーマが違うので、みんな絵が違う。この違いがおもしろくて、子どもの絵を見…

心に思い浮かんだ印象を描いてみよう

Move Over, Rover! 雨の日の友だち

『Move Over, Rover!』は、日常性と民話の親しみやすさに言葉遊びのリズムが加わったちょっと欲張りな絵本。ジェーン・ダイヤーのイラストだから、幼児向けのおとなしい絵本かな……という印象を最初に抱いた。ところがどっこい、中身は大違い。珍しい(?)設…

動物の日常絵本か、民話絵本か?

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス THE NIGHTMARE BEFORE CHRISTMAS

「どうしてクリスマスタウンの人たちだけが 喜びと笑いをとどける役で、どうして ぼくたちは 墓場をうろつき、恐怖をあたえる役なんだ?」――『ティム・バートンナイトメアー・ビフォア・クリスマス』*1の主人公ハロウィンランドの王様ジャックは喜びがいっぱ…

ハロウィンに読むべきか クリスマスに読むべきか

Handsprings: Poems and Paintings ダグラス・フロリアンの四季詩画集 はる

「ママ、POETRYってなあに?」――。娘から尋ねられ、とっさに手渡したのが目の前にあったダグラス・フロリアン四季詩画集の一冊『Handsprings』だった。「POETRYって、歌のことよ」――こうして詩の概念を説明しようと四苦八苦。歌(詩)って感じたこと、気持ち…

四季をふりかえる春夏秋冬の詩画集

Celebrate the 20th Anniversary of "The Jolly Postman or Others People's Letters"(ゆかいなゆうびんやさん 出版20周年記念版)

娘八歳のお誕生にプレゼントしようと思っているゆかいなゆうびんやさん*1(英語版)。今年は出版二十周年ということで、レターセット付き『The Jolly Postman』特別版が発売になっていた。同じ絵本であれば、便箋、封筒、シールそれぞれ十枚付きのほうがすて…

Beatrix Potter A Journal ビアトリクス・ポターの日記

ピーター・ラビットシリーズの背景を伝える書籍*1は多いけれど、まさか『Dragonology: The Complete Book of Dragons (Ologies)』や『Egyptology: Search for the Tomb of Osiris (Ologies)』などオロジーシリーズと同様の趣向でポターの個人史が出るとは思…

取り出したり、めくったりでポターの生涯を紹介する絵本

Carry Me! だっこして!

たとえ擬人化されていても、子どもたちの赤ちゃん時代を鮮やかに想起できるのがウェルズの絵本。こんなことしてたなあ……、こういう日もあった……。ページをめくるたび、そんな想いに包まれていく。『Carry Me!』中の、だっこされ、ぽちょんと目を閉じるうさぎ…

小さくて 温かくて 丸い人を想う絵本

Ann Morris & Ken Heyman の写真絵本4冊

北半球に限ったお話。冬至を前に日々暗くなる中、光、温もりを求める風習はどこの文化でも生まれていた。これを学んだきっかけは、息子が小さかった頃、毎週欠かさず通ったチルドレンズ・ミュージアムにある。アドベント期はいつも各文化の冬のお祭りを紹介…

絵本で世界をひとまわり

Fast Food おやさい くだもの しゅっぱつしんこう!

野菜や果物でオブジェを作るシリーズ第六弾『Fast Food』を読む。本作ではきのこさんと長ネギさんが、たくさんの乗り物をご紹介。船、トラック、列車、ヨット、三輪車、気球、潜水艦……スキーやスケート、ソリに乗ったサンタさんも出てくるので、時節も意識し…

ごきげん おやさい・くだもの絵本

Moses: When Harriet Tubman Led Her People to Freedom 黒人を自由に導いたハリエット・タブマンの物語

黒人解放を支えた地下組織アンダーグラウンド・レイルロードが、実際どうやって逃亡を手助けしたのか。息子といっしょに読んだ『Moses (Caldecott Honor Book)』が、1851年から1860年の間、十九回にわたる奴隷逃亡(総数三百人)を成功に導いたハリエット・…

黒人解放を描く絵本

The Adventure of Marco Polo マルコ・ポーロの冒険

『東方見聞録 (地球人ライブラリー)』と聞いて連想するのは、「黄金の国ジパング」という表現。ベニス商人の息子マルコ・ポーロ(1254-1324)が驚異と憧憬を持ってヨーロッパに伝えたというその国にわたしは住んでいる――。中学生の頃、「ジパング」という響…

「東方見聞録」を紹介する豪華絵本