2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧
子どもと海の生態を学ぶうちに、タツノオトシゴのユニークな生殖機能を知った。お父さんが卵を産むんだって! 逆立ちしても発想できなかった事実を知り、息子といっしょにへえ〜と驚いたものだ。その後エリック・カールの『Mister Seahorse』(邦訳『とうさ…
主人公のビニーは、彫刻の才に恵まれていた。若干十六歳で当時の大統領アブラハム・リンカーンの肖像制作に携わったことからも、希代の芸術家であったことが証明されるだろう。このときの彫刻が、後に彼女に大きなチャンスをもたらすことになる。南北戦後、…
なんでもパリ風のエスプリで決めたいナンシー。『Fancy Nancy and the Posh Puppy』*1では、パピヨン犬を飼いたいと言い出して、 犬の世話をすることになる。なんてったって「パピヨン」は名前からして、フランス語の「蝶々」だものね! 犬はこれしかないと…
人差し指で曇りガラスに絵を描いて、ひんやり冷たくなった指先などまったく気にもせず、あっという間に曇りを拭ってしまうお絵かきは子どもが大好きな遊びです。透明になった部分から見える向こう側の世界をのぞくことも、ちょっとした楽しみだったり。スペ…
『Ben's Trumpet』(邦訳『ベンのトランペット (あかねせかいの本 7)』)で見せた哀愁おびたジャズの世界と打って変わり、『Yo, Jo!』にはアフリカ系米国人たちの笑い声が聞こえてきそうな陽気な色が満ちている。 お母さんから弟のめんどうを頼まれたフラン…
NYTに出ていたのでどんな絵本なのかと『Someday』(邦訳『ちいさなあなたへ (主婦の友はじめてブックシリーズ)』)を手にしてみました。 これは、子どもの誕生から成長までを、母親が清らかに歌い上げる絵本です。小さな生命に出会った喜びは、日々発見の楽…
『Dog and Bear』に出てくるキャラクターは、ダックスフントのいぬくんとパッチワークがカラフルなぬいぐるみのくまさん2匹だけ。でも、三つの小さなお話*1を通して描かれる彼らの関係は、心があたたかくなる風景に、お茶目に可愛らしく収まっています。一…
画家*1,*2,*3のファン、しかも作家は図書司書で著名な書評家でもあるので、興味を持って新刊絵本『The Golden Rule』を読む。国や文化は異なれど、人間が社会生活を営むとき、どこでも共通に守られる掟がゴールデン・ルール(黄金律)になる。表現のしかたは…
摘みたて苺をほおばる息子と『かたつむりハウス (児童図書館・絵本の部屋)』(原書『The Snail House』)を読みました。冒頭がちょうど、苺摘みから戻る場面なので、これはぴったりです。娘も誘いましたが、「この絵本、日本で読んだ」とのこと――そういえば…
絵本ナビに投稿していたころ、感想は子どもたちとのやりとりを紹介するというものだった。投稿規定に求められる姿勢としてそういう形が望ましいと書いてあったし、日々の記録という意味でも納得のスタイルだった。 絵本手帖を開設したころも、記録として続け…
SLJにおもしろい記事が載っていたので、ご紹介。 Book Reviews, Bestselling Books & Publishing Business News | Publishers Weekly ハリーポッター最後のシリーズとなる第七巻「 Harry Potter and the Deathly Hallows」(2007年7月21日発売予定)を記念し…
春まっさかりの頃、秋冬に読みたかった絵本が届きました。心待ちにした絵本を手にしてときめきましたが、レビュー執筆は明らかに季節はずれ。でも、ここのところ忙しくてぽろぽろ抜けていた日があったので、そんなところに記していこうと思い直しました。 ま…
『Pirates Don't Change Diapers』の表紙を見て、あの海賊たちのことが気になり出した。今度は、子守り! 船首が壊れてしまい修理が必要になった船長たち。ジェイコップの家を訪ね、以前いっしょに埋めた宝物から修理費用をまかなおうとした。でも、ジェイコ…
イースターをわかりやすく子どもに語る絵本は、なかなかありません。聖話ではない物語絵本を探そうとするとイースターバニーや春の到来をお祝いする絵本ばかりで、イエスさまの復活が抜けてしまい、満足のいくものが少ないなあと感じていました。でも、それ…
春の絵本が読みたいなあと思い、娘と『ロージーのおひっこし (児童図書館・絵本の部屋)』(原書『Rosy's Visitors』)を読みました。 暖かくなって子どもたちがまず最初にすることは、裸足で庭を駆け回ること。明るい日差しのもと、足の裏をくすぐるひんやり…