2010年クリスマス・イブ

午後4時の聖餐式に出席。娘がアコライトをしたので息子、主人と3人で会衆席に座った。例年のような説教はなく、クリスマス・ストーリーに合わせてキャロルを歌い、身廊に入る際に受け取った木製の小さな星を、出席者全員で降誕シーンの馬屋の上に飾った。…

Ruth and the Green Book グリーン・ブックを携えて

"Ruth and the Green Book"を読み、「グリーン・ブック」の存在を初めて知った。グリーン・ブックの初版は1936年。奴隷解放宣言がなされた後も、南部州を中心に黒人への差別が続いていた当時、ニューヨーク市に住むビクター・グリーンがアフリカ系米国人…

Dear Primo: A Letter to My Cousin メキシコとアメリカ、手紙で文化交流

"Dear Primo: A Letter to My Cousin"は、同年代のいとこ同士が手紙を通して異文化交流をする絵本。少年たちの言葉が生き生きしていることもあるだろう、わたしは興味津々で彼らのやりとりに引き込まれた。 メキシコの農村に住むカリトスとアメリカの大都市…

贈り物のクリスマス絵本

サンタクロースの絵本と重複する作品もありますが、「贈り物」がテーマのクリスマス絵本リストを作ってみました。◆をクリックすると、レビューに飛びます。(未完成) →サンタクロースの絵本 - 絵本手帖 子どもたちにしみじみとするしずかな贈り物の絵本 ミ…

お節の準備

お節用の買い出しメモを書いていた。すると娘が「まだクリスマスも来ていないのに、もうお節の準備するの? それって、収穫感謝の前にクリスマスの準備するのと同じ」と言って笑った。確かに。しかし、お節の準備は楽しいのだ。たぶん、感謝祭やクリスマスと…

これから半世紀のこと

今年あたまのクリスマスに"Auggie Wren's Christmas Story"を読んで、大粒の涙をこぼした。あらためて物語の力、言葉の力を思い知らされ、日本語でそのようなものを表現してみたいと誓ったのだった。 でも、それは自分の言葉でなければならない。だから、ど…

Walden Then and Now: An Alphabetical Tour of Henry Thoreau's Pond ヘンリー・ソローの生きた森

渡米したばかりの頃、地元新聞に掲載される'Then & Now'コラムを毎週楽しみにしていた。市内の一か所を取り上げ、当時の写真と同じ位置から撮影した現在の写真を掲載し、歴史家が街の変遷について語るといった内容だった。昔の写真は50年ぐらい前のものだ…

アドベント絵本 第21日目

本日は『まってる。』『じぶんだけのいろ―いろいろさがしたカメレオンのはなし』の2冊。またまたわたしの大好きな2冊。前者は仏語併記なので、息子に読んでもらおうと思っていたら、「語彙が足りないから読めない」と言われてしまった。それにしても、一年…

Peacan Pie Baby 赤ちゃんを待つ

二人目の赤ちゃんが生まれるとき、お母さんたちはみな上の子どもに、こんなあたたかいことばをかけているのかな……。これ、わたしはできていなかった。"Pecan Pie Baby"を読んで、非常に反省したわけなのだけれど、こんな風に美しく赤ちゃんを迎えることがで…

絵本棚の表記について

見出しはリンクなし。書名を記す。 書影はイメージのみ。レビューがある場合は、スペースなしで横に◆を置く。 書影のないものは、見出しにリンクする。

有名作家のクリスマス絵本

自分の知る限りまだ3冊のみで、発展途上のリストです。これから発掘して探していこうと思います。◆をクリックすると、レビューに飛びます。 お日さま、お月さま、お星さま:カート・ヴォネガット ◆ A Christmas Memory:トルーマン・カポーティ ◆ Auggie Wr…

アドベント絵本 第20日目

本日は『サンタクロースのすきなおはなし』! 楽しみにしていました、このサンタさんの絵本。日本語版の書影があればいいのですが。 →クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし方 - 絵本手帖 Santa's Favorite Story: Santa Tells the Story of the…

サンタクロースの絵本

久しぶりに「きまぐれ絵本棚」の整理を……と思い、サンタクロースの絵本をまとめてみることにしました。すべてではありませんが、◆をクリックするとレビューに飛びます。定番絵本のレビューは絵本手帖には記してないと思っていたところ、昔に書いたものがけっ…

The Rooster Prince of Breslov ユダヤ民話を読んで

民話は日々の生き方に知恵を与えてくれるので、けっこう好き。ユダヤ文化に伝わる"The Rooster Prince of Breslov"を読んで、賢い生き方について考えた。 ブレスロヴの王子は、暖衣飽食の日々を過ごしていた。ほんのひとかけらパンをかじりたいだけなのに蜂…

アドベント絵本 第19日目

本日は『レイチェルのバラ』。バラの成長を追いながら一年を振りかえれたらいいなと思ったのでした。何度読んでも心のあたたまる、すばらしい絵本です。花、植物の絵本は開くだけで元気がもらえます。 →クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし方 …

アドベント絵本 第18日目

本日は『おおきいツリー ちいさいツリー』。この絵本、ほんとうに楽しかった! 今振りかえると物語は非常にエコロジカルなテーマを投げかけていて、みんなで幸福を分け合っただけでなく、地球にもやさしい行いをしていたのだ……と、ちょっと感動。 →クリスマ…

Ling & Ting: Not Exactly the Same! ふたごの女の子物語

"Ling & Ting (Ling and Ting)"は、一年生ぐらいにぴったりの初級読本である。短い、ちょっと笑えるキュートなお話が6話。作者は実際に7組の双子の姉妹、兄弟たちを参考にして制作に取り組んだようで、なるほど、そんな背景がリンとティンの生き生きとした…

バムとケロのもりのこや

『もりのおくのおちゃかいへ』と『いつか、きっと』に加えてもう1冊、自分へのクリスマス・プレゼントとして手にしたい絵本を発見しました。それは、遅ればせながらですけれど、バム&ケロ・シリーズ待望の新刊『バムとケロのもりのこや』! アドベント絵本…

子どもと大人 クリスマスに贈る絵本

毎日アドベント絵本の包みを開きながら、クリスマスにこの絵本を贈ったらすてきだろうな……といった気持ちに駆られています。すべてではありませんが、◆をクリックするとレビューに飛びます。 →クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし方 - 絵本手…

Roslyn Rutabaga and the Biggest Hole on Earth! 穴掘りの夢を育てる

中国にたどり着くかもしれないよ! 南極でペンギンに出会うかもしれないな!――ある朝、突然「穴掘り」に目覚めたウサギのロズリンは、胸をときめかせながら夢を描いた。お父さんもやさしく後押ししてくれるし、るんるん気分で穴掘りを始めてみると、現実は楽…

アドベント絵本 第17日目

本日の包みはスペシャル・デー! 息子と娘を主人公にしたオリジナル絵本『ねずみくんとこうちゃん』と『妖精の国のしおんちゃん』の2冊が入っていた。 これは上野紀子さん、なかえよしをさんによるオリジナル制作で、お値段は少し張りましたが「作ってよか…

アドベント絵本 第16日目

本日は、"The Very Smart Pea and the Princess-to-be"。焼き菓子の材料が足りなかったので、買い物に出て夜のお散歩。その間に娘が選んでいた。このお話、大好き。グレイのバージョンも大好き。しかしながら、自分のお気に入りばかりを詰めていたと思い知る…

Who Stole Mona Lisa? モナ・リザのたどった運命

名画モナ・リザをめぐる数奇な運命をユーモラスに紹介する絵本が、"Who Stole Mona Lisa?"である。レオナルド・ダ・ヴィンチに寵愛されて描かれ、その後、10人にも及ぶフランス国王の手に渡り、ナポレオンを通じてルーブル美術館に寄与されたモナ・リザ。…

アドベント絵本 第15日目

本日はわたしの大のお気に入り"Our Apple Tree"とその邦訳版『りんごのえほん』の2冊。子どもたちの小さな頃を想起させる大切な絵本。 →クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし方 - 絵本手帖 Our Apple Tree作者: Gorel Kristina Naslund,Kristi…

Don't Want to Go! シャーリー・ヒューズの魅力

子どもをよく知る人であれば、シャーリー・ヒューズの絵本は、うなずきっぱなし、うなりっぱなしの絵本となる。"Don't Want to Go!"も、やはりそうだった。 お母さんが、流感で寝込んでしまった。仕事に出かける寸前のお父さんは、小さなリリーを友人のメラ…

アドベント絵本 第14日目

本日はわたしが包みを開いた。中からは"The Princess and the Pea"がお目見え。ファブリック多用のこの写真アートが大好き! ひとりでむふむふしていた。 →クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし方 - 絵本手帖 The Princess and the Pea作者: La…

Summer Birds: The Butterflies of Maria Merian 蝶々を愛でた女の子

昆虫や爬虫類は、少なくともわたしの知る限りの米国で、子どもたちに人気のある生き物だ。身近な存在であるし、とくに小さな子どもたちの友だちといったような印象がある。虫関連のハロウィン・コスチュームといえば、赤ちゃんや幼児たちの代名詞みたいなも…

アドベント絵本 第13日目

本日は"The Red Book (Caldecott Honor Book)"と"Auggie Wren's Christmas Story"の2冊。前者はクリスマス絵本ではないけれど、今ごろの季節がお似合い。赤い表紙もかわいい。後者は、就寝前の読書。 →クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし方 …

Beaver is Lost ビーバーまいごになる

エリシャ・クーパーは、最近のりに乗っている感じ。作風が地味なので、過去の絵本は個人的に大喜びで飛びつくタイプではなかった。でも不思議なことに、なんとなく独特の水彩画がいつも印象に残っていて、「ああ、あの絵本」とすぐに思い出せたりする。 この…

アドベント絵本 第12日目

本日は『まりーちゃんのくりすます (岩波の子どもの本 (15))』と"Mog's Christmas"の2冊。忙しくてバタバタしていたけれど、娘はモグの絵本をひとりで楽しんだ。まりーちゃんは、わたしの思い出として。 →クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし…