2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

四季の絵本手帖『マドレンカのいぬ』

春の14ページ マドレンカのいぬ マドレンカのいぬ作者: ピーターシス,Peter Sis,松田素子出版社/メーカー: BL出版発売日: 2004/04/01メディア: 大型本この商品を含むブログ (8件) を見る 犬を飼いたい女の子と街の人々との交流が描かれた、繊細で芸術的な仕…

元気な雨を感じよう

静かな雨とは打って変わって、アフリカの熱い、激しいスコールを体感するならこの絵本。『Rain』(邦訳『あめ! (ポプラせかいの絵本)』)も原書で魅せられていた作品で、元気いっぱい厚めのカラフルなイラストの色使いがわたしのお気に入り。動物たちが五感を…

静かな雨の季節には

緑萌える季節の雨って、美しい。ちょっと肌寒いけれど、窓からぬれる木々を眺めているだけで気持ちが落ち着いてくる。小鳥のさえずりと、ポロポロンと流れるジャズピアノに包まれて、バタバタした朝を反省。こんなに美しい雨なのだから、もっと美しい朝にで…

四季の絵本手帖『おそざきのレオ』

春の13ページ おそざきのレオ おそざきのレオ作者: ロバートクラウス,ホセアルエゴ,今村葦子出版社/メーカー: あすなろ書房発売日: 1997/06メディア: 大型本この商品を含むブログ (4件) を見る とらの子レオは、何をしても不器用です。友だちはみな字が読め…

クッキーの絵本なら、これ

クッキー好きの娘が「この絵本、だ〜い好き!」と感想を漏らした一冊。お菓子三昧の日には、特に受けがいい。『The Doorbell Rang』(邦訳『おまたせクッキー』)は、実は算数の絵本。お母さんの焼いた12枚のクッキーを、はじめは2人で分けようとしていたの…

甘〜いお菓子がたくさん、何だか不思議なお話

昨日は庭でチキン・バーベキュー。子どもたちは近所の友だちを1人を招待して、3人でぎやかに夕食を終える。ポテトも、おいしかったね。さて、お楽しみはこの後。炭に余熱があるうちに焼きマシュマロを作ろうという計画で、さっそく小枝を拾いジャンボ・マ…

四季の絵本手帖『あなたのこと』

春の12ページ あなたのこと あなたのこと作者: キャスリーンアンホールト,ローレンスアンホールト,Catherine Anholt,Laurence Anholt,星川菜津代出版社/メーカー: 童話館出版発売日: 1997/06/01メディア: 大型本この商品を含むブログ (1件) を見る 「人は、…

『遊びの絵本手帖』さわやかワンピースの季節〜わたしのワンピース〜

さわやか変身ワンピース 「ミシン か〜たかた、ミシン か〜たかた♪」「らららん、ろろろん、らららん、ろろろ〜ん♪」とオリジナル・ソングを歌いながら読み進める絵本は、『わたしのワンピース』です。うさぎさんの行く先々で模様の変わる、夢のようなワンピ…

米国暮らしの絵本手帖〜米国絵本体験、「教科書よりも、本」の理由〜

米政府によって施される検定教科書のない理由には、個人主義、自由主義、商業主義などが理由に挙げられるでしょう。個の意見を尊重するため、ひとつの方法・考えが均一に全体には浸透しません。市場の自由競争を奨励する商業主義も、政府が定めるという枠に…

四季の絵本手帖『どろんこハリー』

春の11ページ どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ) どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ)作者: ジーン・ジオン,マーガレット・ブロイ・グレアム,わたなべしげお出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1964/03/15メディア: 大型本購入: 4人 クリック: 30回…

恐竜の絵本は、娘にも大好評

『Dinosaurs, Dinosaurs』(邦訳『きょうりゅうきょうりゅう』)は、赤ちゃんの息子のために、わたしがこの国で選んだ最初の絵本(ボードブック)。オレンジ、紫、黄色、緑、赤……など、イラストの放つ色が鮮やかで、書店で見かけてすぐ手に取った。ちょうどT…

米国暮らしの絵本手帖〜米国絵本体験、豊富なテーマ別読書ガイド・書評〜

学校教育がテーマ別で進められることもあり、図書館ではテーマ別検索が容易です。たとえば、低学年の年間カリキュラムの場合、9月の新学期から、秋の自然、農場、ネイティブ・アメリカン、冬・冬眠、動物、人間の体、宇宙、は虫類、昆虫などに加え、季節行…

四季の絵本手帖『どんなにきみがすきだかあててごらん』

春の10ページ どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋) どんなにきみがすきだかあててごらん (児童図書館・絵本の部屋)作者: サムマクブラットニィ,アニタジェラーム,Sam McBratney,Anita Jeram,小川仁央出版社/メーカー: 評論社発売日…

小さな友だちの絵本

ずっと読もうと思っていて機会を失っていた絵本『ちいさな1』は、読むなり娘の心をさらってしまった。本当なら原書『Little 1』で読んであげたほうが彼女にはよかったのかもしれないけれど、わかりやすいイラストおかげか、すんなりお話を理解してくれた。1…

傘の思い出

息子の好きな雨の日の絵本は断然、こどものとも012創刊年の7月号『かさ さしてあげるね (0.1.2.えほん)』だった。ぞうさん、きりんさん、ありさん、くまさんの背中に降る雨の音はみんな違い、それらはそれはそれはすてきな音。「ぴっちゃん ぱっちゃん」…

米国暮らしの絵本手帖〜米国絵本体験、多様文化をたたえる絵本〜

米国は北米先住民と移民により成り立つ国であることから、人種・民族の統計が教育に大きな影響を及ぼします。この統計は社会経済的な現状・問題に直結するので、多様文化を伝える絵本・児童書は学校教育はもとより異文化相互理解に欠かせません。米国の絵本…

四季の絵本手帖『おかあさんだいすき』

春の9ページ おかあさんだいすき (岩波の子どもの本 (5)) おかあさんだいすき (岩波の子どもの本 (5))作者: マージョリー・フラック,大沢昌助,光吉夏弥出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1980/11メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (22件)…

雨の歌

先週の日曜日、娘がおもしろい遊びをしていた。薄手の傘を開き、その上から大きさ3〜4センチぐらいの涙型に作ったパイプクリーナー(モール)をぽとぽとと落とすのだ。わたしを芝生に寝かせ、傘で顔を覆うようにしてお手製雨粒を20粒落とす。モールの雨粒…

米国暮らしの絵本手帖〜米国絵本体験、学校の中の絵本〜

息子が小学校に通い始めて以来、興味深く映るのが、日米の学校における国語教育の違いです。これは、漢字習得目的の反復練習がどうしても必要となる日本語と、読書やリサーチを通して語彙を学び思考を深めていく英語という言語体系の性質の反映といえるかも…

四季の絵本手帖『まりーちゃんとひつじ』

春の8ページ まりーちゃんとひつじ (岩波の子どもの本 (14)) まりーちゃんとひつじ (岩波の子どもの本 (14))作者: フランソワーズ,与田準一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1956/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (36…

美しさと怖さの秘密

『まどのそとのそのまたむこう (世界傑作絵本シリーズ)』に出会い、これは尋常な絵本ではないと思った。可憐な子どもの絵本に、死神を想起させるマント姿のゴブリンを描くなんて、どう考えても普通じゃない。洞くつの描写には、何かグリム童話にも通じる暗さ…

こんなキッチンに出かけてみたい

怪獣絵本に続いてセンダック作品で夢中になったのが、『まよなかのだいどころ』。息子が好きそうと思っていたら、案の定、彼も夢中になった。何がいいのかといえば、真夜中の冒険だろう。「思う存分」という感覚が子どもを魅了するのだと思う。パン生地にこ…

かいじゅうさんは、ここにいる

『かいじゅうたちのいるところ』の主人公マックスと怪獣たちの踊りを見ていると、子どもってこういうものだといつも納得してしまう。ガオー!って遊ぶ怪獣ごっこ、息子までまだ好きなので、やっぱり子どもの領分というべき絵本である。角付き、オレンジと黄…

米国暮らしの絵本手帖〜米国絵本体験、プレスクールで〜

小さな頃からの言葉を通じてのふれあいは、心の教育、同時に言葉の教育に直結します。当たり前のことなのですが、なかなか気付けずにいました。言語は生活の中で自然に身に付けるもの程度にしか考えていなかったわたしは、特に子どもたちがプレスクールに通…

四季の絵本手帖『ザザのちいさいおとうと』

春の7ページ ザザのちいさいおとうと ザザのちいさいおとうと作者: ルーシーカズンズ,Lucy Cousins,五味太郎出版社/メーカー: 偕成社発売日: 1996/04メディア: 大型本この商品を含むブログ (6件) を見る 弟や妹が生まれると、お兄ちゃん、お姉ちゃんになる…

生き物賛歌

くどうなおこさんの『のはらうた』(『のはらうた (1)』『のはらうた 2』『のはらうた〈3〉』『のはらうた〈4〉』)は、自然界の生き物の気持ちになれる、愛しい詩集である。どれもこれも、小さな生物、自然現象をぴったりの表現でうたい、自然を感じたけれ…