2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧
『The Ugly Pumpkin』は、かぼちゃ版アンデルセン「みにくいあひるのこ」である。ハロウィンから収穫感謝まで、「みにくいかぼちゃ」のたどった軌跡が哀しくユーモラスに、でも最後は愉快に描かれる。 形が変わっているばかりに、ハロウィンの仲間に入れても…
『Mama, I'll Give You the World』は、美容室で働く母親に贈り物をする女の子ルイーザのお話。同じ母子家庭を描く絵本として『A Chair for My Mother 25th Anniversary Edition (Reading Rainbow Books)』(邦訳『かあさんのいす (あかねせかいの本 (8))』…
楽しかった! 感動を忘れないうちに記録。 二年生:リーディング ハロウィンに合わせ、怖い話を雰囲気たっぷりに読む練習。ペアワーク。この後、自分たちで3Dお化け屋敷を作りながら、お話を作る予定。これにもワクワク。 キンダー:スペリング ハロウィン…
米国南部に伝わる民話『Precious and the Boo Hag (Anne Schwartz Books)』を読み、イラストが魅力的だと感心した。ところどころコラージュを使った油絵である。素朴な温もりに実写コラージュの動きが加わり、女の子プレシャスとブー魔女対決が一段と盛り上…
『Winter Is the Warmest Season』のタイトルを見て、うん、わたしもずっとそう思っていた!と共感した。寒く凍てつく季節だからこそ、人と光の温かさが実感できる季節。冬はそんなイメージだ。作中、対象として夏がところどころに描かれる。 イラストは濃厚…
『George Did It』には、本国英国から自由を勝ち得た1775年から大統領就任演説のあった1789年4月30日までのジョージ・ワシントン人となりが描かれる。13領土をまとめ英国と戦った功績から、人々はジョージを初代大統領へと熱く懇願した。しかし、当の本人は…
無機質な清涼感。そこには確かに温もりも存在し、不思議な読後感を味わった。商業デザインの真髄を行くようなデフォルメされたイラストで、絵心が表現できるのか。表紙の印象とは裏腹に、扉を開けば詩的な空気の流れるページが広がった。気鋭のグラフィック…
夜の魔法を描かせたら、ディーコンの右に出るものなし。音を立てずに動き出すこんな夜を目にしたら、誰だって心の底からため息をもらさずにいられない。甘すぎず、素朴すぎず、そのままのデッサン力で表現された夜のファンタジーに心奪われる。 光と闇の、絶…
来週用に考案したものは、一応三種類。 画用紙の透かし落ち葉 薄めの画用紙に紅葉を描く。クレヨン、マーカー、色鉛筆いずれもよいが、濃い色が望ましい。裏側(白いほう)をクッキングオイルをつけたコットンボールか筆でこする。切り抜く。糸をつけて窓ガ…
娘のクラスのお手伝い。十月の詩に合わせて子どもたちの描いた絵をクラスのブルテンボードに貼りました。地色は、秋空を思わせる鮮やかな空色。そこに、秋色(赤、橙、黄、茶、緑)の色画用紙を斜めにずらし、子どもたちの絵を飾るようにというのが先生のリ…
魔女が出てくるということで、アフリカ民話『The Three Witches』がハロウィンコーナーにあった。 両親を三人の悪い魔女に食べられてしまった男の子と女の子は、おばあさんといっしょに暮らしている。ある日、おばあさんが留守の間、家に魔女たちがやってき…
『The Extinct Files: My Science Project』――対象年齢が五歳から八歳でも、息子に大受けしそうな絵本だなあというのが第一印象。絵本まるごと一冊が、恐竜が絶滅していないことを、仮説を立てて証明しようとするウォリー少年の研究発表になっている。 いま…
先日借りた写真絵本『Pumpkins』の写真家が、上記絵本の作者と同一人物であることを知った! こちらの絵本は、ハロウィンの立役者かぼちゃの成長を写した作品。種まきから始まり収穫まで、顔をくりぬかれる前のかぼちゃたちが畑でどんな風に過ごしているのか…
『Autumn Leaves』*1は、秋になると必ず開く絵本の一冊。北米の紅葉が実物大の美しい写真で紹介されるので、型取りのトレースをしたり、スケッチしたりと大活躍である。しかし、それよりなにより実用以上に大切なことは、彩り豊かな葉っぱの色と形を目にして…
なんてエスプリの生きた絵本! 二十世紀初頭を想わせるイラストを見て、ひづめの音が響き、アコーディオンの音色流れるパリの街角に佇んでいるような錯覚に陥った。彩り豊かな秋のパリを舞台に、美しく遊べる絵本が『Adele and Simon (Adele & Simon)』(邦…
こんな仮題をつけてしまうと何だかイメージが狂ってしまうかな。画家の新しい絵本ということで『Heron and Turtle』を読んでみたのだが、読後にじわじわと作品の味わいに包まれた。ちょっと、がまくんとかえるくんの世界に通じるものがある。絵本には珍しい…
体が大きいばかりにほかの動物たちから怖がられ、いつもひとりぼっちの白くまポー。そんなポーの住む氷の世界に女の子ハナが訪ねてきた。今まで、いつも冷たい何かを感じていたポーだけど、ハナのおかげで少しずつ心があたたまってきたみたい。友だちって、…
『One Potato, Two Potato』は『Two of Everything: A Chinese Folktale』(邦訳『なんでもふたつ (児童図書館・絵本の部屋)』)と同様に、魔法のなべ(かめ)の中から、入れたものが何でも二倍になって出てくる民話絵本。そうとは知らず読み始め、娘が「マ…
『Corduroy』(邦訳『くまのコールテンくん (フリーマンの絵本)』)のイメージをもとに制作された『Corduroy Lost and Found』がお目見えした。ほんのり月明かりの表紙が、初秋に似合いそう。 大好きなリサのお誕生日がやってくる。何かプレゼントしたいコー…
昼間は楽しいことがいっぱいなのに、夜になるとやってくる。暗がりから怪物が……。書店のハロウィンコーナーで紹介されていたのは、単にタイトル『Monster Night at Grandma's House』のせいだったようだ。実際、ハロウィンの怪物やおばけの姿は出てこず、描…
九月の新学年。クラスの転入生バブルスちゃんは、なにからなにまでオパールちゃんのまねをしたがる。洋服から、遊びから、それこそ何でも。ハロウィンの仮装も、収穫感謝の手作りカードも、クリスマスに切り抜いたスノーフレークスやバレンタインのコブタ天…
『Frankenstein Makes a Sandwich』は、表題「フランケンシュタイン、サンドウィッチを作る」に始まって、全十九編の詩からなるユーモア+ペーソスに富む詩集絵本である。フランケンシュタインがサンドウィッチを作ろうとしたら材料がまったくない。お隣さん…