2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧
原書は小学校に寄付という形で落ち着いた絵本棚だったが、翻訳絵本はどんどん増えていく。400冊を越えたあたりから、目録を作るなり何とかしないと、どの作品がどこにあるのか分からなくなってきた。とりあえず「どんな絵本を所有しているのか」、これだけで…
子どもたちのお気に入りに「ゆかいなゆうびんやさん」シリーズがある。このシリーズには、マザーグースの童謡やグリム童話などの登場人物が一挙に勢ぞろい。郵便屋さんが、彼らに手紙を届ける。子ども心をウキウキさせるのは、よく知っている登場人物たちに…
米国児童書出版社最大手のScholasticsは、学校で定期的に生徒向け図書販売を行っている。教師がブッククラブに加入すると学年・年齢別の8ページぐらいの薄いカタログが生徒一人一人に配布され、子どもたちは安価で本の注文が行える。ハードカバー、ペーパー…
春の23ページ ゆかいなゆうびんやさん―おとぎかいどう自転車にのって ゆかいなゆうびんやさん―おとぎかいどう自転車にのって作者: ジャネット・アルバーグ,アラン・アルバーグ,佐野洋子出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 1987/10/01メディア: 単行本購入: …
娘の昨夜の宿題絵本はひとりで読めるシリーズの「ジンジャーブレッドマン」。特にお気に入りのお話なので、喜んで読んだらしい。本人が報告してくれた。そういえば、彼女のこの1年はジンジャーブレッドマンから始まった。 幼稚園のオリエンテーションは、9…
春の22ページ スニッピーとスナッピー スニッピーとスナッピー作者: ワンダガアグ,Wanda Gag,さくまゆみこ出版社/メーカー: あすなろ書房発売日: 1999/04/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る スニッピーは女の子の野ねずみ、スナッピーは…
先週、義祖母が亡くなった。老衰、享年96歳。ここ数年は施設で車椅子の生活を送っていた。主人に「家族で集まるのか」と尋ねたら、ノーとの答え。告別式はせず、一人娘である義母が法的な手続きを済ませ、誕生地である隣州に購入した墓地に霊を収めるという…
春の21ページ はなのすきなうし (岩波の子どもの本 (11)) はなのすきなうし (岩波の子どもの本 (11))作者: マンロー・リーフ,ロバート・ローソン,光吉夏弥出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1954/12/10メディア: 単行本 クリック: 25回この商品を含むブログ …
最近、加齢と共に「絵本は絶対日本語でなければだめ!」とこだわるようになってきた。日本語で読むのと、英語で読むのとでは、わたし自身の感じ方がまったく違うのだ。心への響き方が違う。 韻を踏む詩や長文の作品はむしろ英語の方がいいと感じるけれど、日…
こちらは、10からキスのカウントダウン。『おやすみのキッス (講談社の翻訳絵本)』は原書で手にして、かわいいなあと思っていた絵本。表紙が印象的なのだ。カレン・カッツは、米国の赤ちゃん・幼児絵本定番作家という感がある。 これを日本語で読むと、これ…
娘の昨夜の宿題絵本は、モリー・バングの『Ten, Nine, Eight』。10からカウントダウンしながら、子どもを眠りに誘う子守歌のような絵本である。息子が小さな頃はよく読んでいたけれど、娘には随分長い間ご無沙汰させてしまった。主人公は女の子だというのに。…
春の20ページ げんきなマドレーヌ (世界傑作絵本シリーズ) げんきなマドレーヌ (世界傑作絵本シリーズ)作者: ルドウィッヒ・ベーメルマンス,Ludwig Bemelmans,瀬田貞二出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1972/11/10メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 12…
近くに流れている小川のせいなのか、何なのか、息子は泥だらけになって帰ってくることが多い。友だちの服はそれほどでもないのに、彼の服の汚れ方といったら……。泥の中で転んだことが明らかな泥まみれぶり+笑顔で現れるので、楽しいんだろうなあとは思うの…
春の19ページ ラチとらいおん (世界傑作絵本シリーズ) ラチとらいおん (世界傑作絵本シリーズ)作者: マレーク・ベロニカ,とくながやすもと出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1965/07/14メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 17回この商品を含むブログ (100…
差別的表現が含まれるとして絶版措置の取られた『ちびくろサンボ』がこの冬、復刊された。日本社会の人権意識の低さを、世界に知らしめるできごとだ。戦争のない平和な社会なのかもしれないが、Politically Incorrect(PI)の概念が存在しない社会は、自己満足…
雨が降り始めたので、娘はDVD『A Bug's Life』を鑑賞。30分ぐらいすると、彼女はベッドでジャンプし始めた。虫たちが飛ぶ場面だったのだろうか。ドラマチックな音楽が流れる中、「ぼい〜ん、ぼい〜ん(同時に、ぎしっ、ぎしっ)」とベッドが音を立てている。…
春の18ページ おさるとぼうしうり (世界傑作絵本シリーズ) Caps for Sale: A Tale of a Peddler, Some Monkeys and Their Monkey Business (Young Scott Books)作者: Esphyr Slobodkina出版社/メーカー: HarperCollins発売日: 1947/06/01メディア: ハードカ…
昨日、息子が無事キャンプから帰ってきた。感想を聞くと、開口一番「帰ってきたくなかった」。それはよかった、そんなに楽しかったんだ。帰宅途中、スリーピングバッグを持ってあげると、空いた手でいろいろお土産を見せてくれる。タイダイで染めた緑のTシ…
わたしが1番最初に求めた3匹の絵本はトルストイの『3びきのくま (世界傑作絵本シリーズ)』。彼の書いた文という点が興味深かった。ここではおとうさんぐまに「ミハイル・イワノビッチ」、おかあさんぐまに「ナスターシャ・ぺトローブナ」、ちいさなくまの…
バートンの3匹を手に入れる前は、ずっとガルドンの『3びきのくま (海外秀作絵本)』を楽しんでいた。ここに登場する金髪の女の子は、ブロードウェイの舞台か、ハリウッド映画を抜け出してきたかのような衣装を身に付けている。TVコマーシャルにも出てきそ…
土曜日の朝一番、娘が自分の「くまちゃん」、息子の「中くらいのくまちゃん」、「とてつもなく大きいくまちゃん」を並べて3匹のくまごっこを始めた。うちのくまたちはなぜか白くまばかり。中くらいのくまちゃんは息子のテディで、名前を「白くまちゃん」と…
春の17ページ ペレのあたらしいふく (世界傑作絵本シリーズ) ペレのあたらしいふく (世界傑作絵本シリーズ)作者: エルサ・ベスコフ,おのでらゆりこ出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1976/02/03メディア: 大型本購入: 3人 クリック: 21回この商品を含むブ…
前庭に交互に並ぶりんごとさくらんぼの木、計4本――夏は果実三昧の季節である。さくらんぼの木には黄色い実が膨らみ始め、娘は手に届きそうなところに付いた実を指さし、「この実を1番に食べる」と宣言していた。その前に鳥たちに食べられなきゃいいけど。…
原書のタイトルは、『The Rabbits' Wedding』(1958年発行)。教師や児童図書司書など米国で子どもの本をよく知る年配者にとり、この絵本は発売禁止絵本として印象に残っているという。何が検閲に引っかかったのか。理由は、1960年前後の当時の米国社会をよ…
春の16ページ しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ) しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ)作者: ガース・ウイリアムズ,まつおかきょうこ出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 1965/06/01メディア: 大型本購入: 36人 クリック: 51…
「今年クラスでいっしょに読んだ本の中から、1冊を選びなさい。その本について、絵と文で教えてください」――これは、昨日娘が取り組んだ宿題の課題である。彼女は本を選ぶのに四苦八苦。その間わたしは、もう1年が終わるんだと実感した。あと10日ほどで夏…
春の15ページ かもさんおとおり (世界傑作絵本シリーズ) Make Way for Ducklings (Viking Kestrel picture books)作者: Robert McCloskey出版社/メーカー: Viking Books for Young Readers発売日: 1941/01/01メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を…
『かもさんおとおり (世界傑作絵本シリーズ)』(お話の内容は、本日の『四季の絵本手帖』春の15ページにて)――この絵本はお散歩というより大行進を描いているけれど、いずれにしてもマラード(かも)の行進って、本当にかわいらしい。何年か前、家の近所にか…
いろいろな種類の犬が登場するお散歩絵本が、『もしゃもしゃマクレリー おさんぽにゆく』。言葉のリズムが軽快で、即座に娘を夢中にさせた絵本である。彼女は主人公のテリア犬マクレリーに魅せられて、昨年のハロウィーンにはもしゃもしゃマクレリーちゃんに…
家にはシェパード+雑種の犬がいて、彼(名前はスクーター)との散歩は主人か息子の役目になっている。わたしもときどきスクーターとの散歩に出かけるけれど、愛犬といっしょに歩き、発見したことがひとつ――西洋社会で犬の存在は、社交の一部を担っていると…