2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

芽が出たよ

くまさんシリーズは、ぬいぐるみのくまさんがさまざまな職業を通して淡々と日々の生活を紹介するシリーズ。この「淡々」の中には幼児の心に響くものがたくさん織り込まれていて、何気ない日常の愛おしさがじんわり心に染み入ってくる。くまのぬいぐるみ(テ…

花のABC

たくさんの色、いろいろな形、甘い香りがしてミツバチや蝶々となかよし――子どもが好きにならないはずがない「花」。春になり、たんぽぽ、クロッカス、すみれ、水仙、チューリップ、さくら、椿、はなみずき、今はあやめ……、たくさんの花を目にしていた娘に、…

おやゆび姫と花

花の出てくるお話と思い、『おやゆびひめ』を読む。娘はおやゆびトムくん(おやゆびこぞう)のことに触れながら、小さなおやゆび姫のサイズを自分の親指と比べて、何度もイラストと確認。ちょうど、彼女の指の大きさぐらいに描かれているのだ。べスコフのも…

世界で一番美しい音

『世界でいちばんやかましい音』は、最初お話として出会った。世界で一番やかましい都ガヤガヤに住むギャオギャオ王子は、世界で一番やかましいことが好き。お誕生日のプレゼントには、世界で一番やかましい音が欲しいとリクエストをする……。 喧騒と静寂が対…

耳を澄ませば、鳥の歌

茂る緑が濃くなり始めると、鳥たちのおしゃべりもにぎやかになる。子どもを学校に送る朝のお散歩は、唯一彼らの楽園を確かめるひととき。早起きさんのことをearly bird(s)と呼ぶけれど、そうならなくちゃと寝坊すけの自分に言い聞かせた。森の匂いと鳥の声に…

春から夏に、あおむし3部作(3)好奇心を持ちはじめたら

『あおむしけむし (大型絵本―かがくとなかよし)』は、あおむしからさなぎ、蝶々に変わるまでを観察する、ストーリーと自然科学が同時に楽しめるすてきな絵本。このストーリーとは女の子がおじいちゃんからいろいろ教えてもらいながらあおむしの変化を見守る…

春から夏に、あおむし3部作(2)ふしぎなあおむしのお話

イマジネーションで遊ぶとなると、不思議なあおむしのお話『クレリア―えだのうえでおきたできごと』になる。それは、ある春の夕方のこと。木の上で一眠りしようとしていたクレリアのところにクモがやってきて、「ここ、きもちよさそうだね。ぼくにもやすませ…

春から夏に、あおむし3部作(1)遊びならおまかせ

春になったら必ず読む絵本がおなじみ『はらぺこあおむし エリック=カール作』。この絵本の魅力は、色、数、曜日、食べもの、虫、そしてもちろん仕掛けの穴……といろいろある。どれも子どもの日常と係わりの深いものばかりで、ページをめくるたびに子どもの世…

森の声が聞こえるよ

『ききみみずきん (岩波の子どもの本 (18))』は、わたしの大好きなお話だった。「動物って、何をしゃべっているのか」――これは子どもにとり永遠の興味の対象じゃないだろうか。写真絵本『Lost In The Woods: A Photographic Fantasy』では、ひとり残された子…

子どもはみんな、花開く

『おそざきのレオ』は昨秋以来、娘のお気に入りになっている絵本。小学校に入学したばかりだったので、動物たちの学校生活の様子に共感できたようだ。初めて読んだとき、花に囲まれるレオを見て彼女が見せた笑顔がとても印象的だった。 読んだり、書いたり………

英国のお庭

夏らしくなったら読もうと思っていた『きいろい家』(原書『The Yellow House』には、英国の家、庭のプライベートでひっそりとした魅力にあふれている。そこで女の子が体験するファンタジーには、とら、いるか、へび、ペリカン、パンダといった動物が登場し…

なぜか気になる、ほわほわ家族

うちにある『Little Fur Family Board Book』(邦訳『ちっちゃなほわほわかぞく』)は、本自体がこげ茶色のふわふわした毛に覆われている。化粧箱がしゃれていて、おなかの部分からふわふわの毛が触れるようになっていた。わたしはこの「ふわふわ」の肌触り…

モンゴルの草原の春

春が訪れ、今頃きれいなんだろうなあ……と思っていたら、偶然にも娘からリクエストされた『スーホの白い馬 (日本傑作絵本シリーズ)』。夜が遅かったので別の短い絵本を薦めると、4歳のときに読んで大好きだったからと返され、息子も仲間入りして読むことにな…

土に親しむ歌絵本

『ぐんぐんぐん―みどりのうた (大型絵本)』は春から夏にかけての、うちのテーマソング的絵本。種まき、畑作りをたたえる歌絵本で、歌っている間に元気がもりもりと湧いてくる。以前はフォークソング『Inch by Inch』がおなじみだったけれど、その絵本がある…

ちいさいおうちのお話

今朝、仕事に出かける途中に気になるものを見てしまった。「売り家」の看板。しかも、「本日なら半額」とある。125th St.と19th Ave.の角、この小さな白い家には老夫婦が住んでいる。(あるいは「いた」と過去形にするべきなのか?)みごとなダリア畑があり…

姉と弟

冬に購入した絵本『はるになったら』は、タイトルに引かれた。春になったので開いてみると、女の子が小さな赤ちゃんの弟のためにいろいろなことを思いやる、詩の絵本だった。娘が「赤ちゃん」の存在を気にしていたようなので読んでみると、それ以来、何度も…

いつでも、どこでも、調べにのって

我が家のこの春一番のニュースは、息子の進む中学校が決まったことだろうか。希望どおり、音楽プログラムの充実した公立中学校に入学することになった。現在5年生の彼は、9月から新中学生。6年生から8年生までの3年間を、音楽三昧で過ごすことが保証さ…

北米先住民のこころ

水曜日は娘のクラスのフィールド・トリップでインターナショナル・チルドレンズ・フェスティバルに出かけ、ラコタ・スー北米先住民族に伝わるフープ・ダンスのパフォーマンスを見た。ポスターや切手の絵柄などで目にしたことがある有名なダンスだけれど、実…

は虫類について学ぶ

娘のクラスは今、動物の単元の中で「ほ乳類」に続き「は虫類」について学んでいる。教室に入ると黒板の前には、へび、とかげなどこの分野の写真絵本、図鑑絵本がずらりと並んでいた。いろいろな生き物について知ることは、ワクワクする発見の連続だろう。 ク…

にんじんの種はまかなかったけれど、忘れたくない絵本

娘の月曜日の宿題に、季節にぴったりの絵本が当てられた。『The Carrot Seed Board Book』(邦訳『ぼくのにんじん』)は、米国では古典中の古典絵本で息子も娘も大好きな作品。日曜日に種まきをすませたばかりだったし、ちょうどいいタイミングだった。今年…

好きなこと、読むこと

娘のお気に入りのひとつにバレエがある。レッスンを受けているわけではないけれど、ピンクのドレスを着て踊るお姫さまのイメージが大好きなようだ。この年代の女の子の典型的な趣味のひとつだろう。絵本『Ballerina!』(邦訳『わたしはバレリーナ』)は、ひ…

種まきの季節がやってきた

日曜日は、母の日と同時に種まきの日でもあった。主人と息子が買ってきた種はブッシュ・ピー、チャイブ、レッド・サンフラワー、チェリー・ローズ、それとトマトの苗2つ。砕いた卵の殻を肥料といっしょに混ぜて、息子も娘もネイチャー・キッズになっていた…

母の日は、スタイグといちごのパンケーキから

仕事に追われて迎えた今年の母の日。日本の母にはインターネットを利用してチーズケーキをプレゼント。うちでは、主人からはマリーゴールドの鉢植え、子どもからはカードを受け取る。ありがとう〜。余裕がないと「母親らしいこと」は何もできないので、早く…

ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』

5月6日(金)、子どもが通う小学校のミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック [DVD]』昼の部と夜の部の公演が無事終了した。クロス・カリキュラムとして学校が取り組んだ一大行事は大成功だったと思う。当日のプログラムを眺めながら、つくづく感心し…

米国暮らしの絵本手帖〜ひとこと〜

『米国暮らしの絵本手帖』は、絵本を取り巻く環境の現地レポート、個人的な意見などの、さまざまなつぶやき集です。 これ以外の見出しは、絵本を交えた日々の身辺雑記となります。その日に読んだ絵本とともに記すので、同じ絵本が何回も登場することがありま…

遊びの絵本手帖〜ひとこと〜

『遊びの絵本手帖』は、こちらでの絵本を交えた子育て体験から、いつか紹介したいと願っていた遊びのアイデア集です。また、アイデアを実践してみてのレポート集とも言えるかもしれません。今から振り返ると、わたしの個人的な趣味で子どもとの遊びはいつも…

四季の絵本手帖〜ひとこと〜

『四季の絵本手帖』は、好きな絵本について自分の中でまとめておきたい気持ちを詰め込んだレビュー集です。米国では「作品を通して作家と出会う」という読み方が重視されるので、レビューは基本的に1作家1作品とし、紹介されている作品と出会うことで同じ…

四季の絵本手帖〜季節の風景と思い出〜

子どもの一年を振り返ると、移り行く季節ならではの風景がさらに鮮やかに見えてきます。自然の姿、季節ごとの行事、心の弾むこと、驚くこと、ときには日々の中で発見する小さなできごとなどいろいろです。季節を意識する生活は人の心に彩りを添え、ささやか…

英語原書絵本の種類について

ハードカバー(好きな作品は、この版で揃えたいところ。) ペーパーバック(お値段が手ごろ。イラストよりも原書の文章を確認したいときなどに。) 図書館バインド(図書館で数多くの人々から扱われるため、頑丈に綴じられている。) カセットブック(ペーパ…

米国暮らしの絵本手帖〜日米絵本の徒然〜

子どもへの日本語継承の視点から、絵本は日本語の作品も多く読もうと心がけています。暮らしの環境から、それらはどうしても英語圏の翻訳絵本が中心になりますが、そのおかげで日本語版と原書両方を垣間見る機会が増えました。好きな作品はできるだけ両語で…