2007-01-01から1年間の記事一覧

ウェブ時代をゆく――当選!

”「ウェブ時代をゆく」欲しい!”キャンペーン当選者発表 - はてなダイアリー日記 当選メールをいただき、感激でした。どうもありがとうございます。id:umedamochioさんに読んでいただいたという事実だけでも心弾む体験です。今回のブログ*1を記すにあたり今…

Wolf's Coming! おおかみがくる!

『Wolf's Coming! (Carolrhoda Picture Books)』は、小さな子ども向けの怖くて楽しい絵本です。ぎらりと鋭い目を光らせた悪役オオカミに、森の動物たちは震え上がります。でも韻を踏んだ言葉のリズムが楽しいので、読者である子どもはエンタテイメントを味わ…

Fox こぎつねの成長物語

『Fox』は、春から秋にかけた自然を背景に子ぎつねの成長を描く絵本です。ひとり立ちを助ける父母ぎつねの姿にぬくもりがあふれ、ちょっとした子育て教本になっているかもしれません。 絵の具が厚く重ね塗られたおなじみのイラストは、きつね親子3匹の悠然と…

ウェブ時代をゆく――子どもたちのウェブ時代

「ウェブ時代をゆく」欲しい!。ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)作者: 梅田望夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/11/06メディア: 新書購入: 91人 クリック: 724回この商品を含むブログ (1190件) を見る (以下「ウェブ時代を…

ケビン・ヘンクス作品によるライティング指導

"Lilly's Purple Plastic Purse" 会話を二分する。"---------" he said, "----------". 違う言葉で文章を書き始める。 "Chrysanthemum" 場面描写の間を伸ばし、サスペンスを加える。 ちなみに担任の先生は、「ヘンクス」ではなく「ヘンキース」と発音してい…

Make Your Mark! Franklin Roosevelt フランクリン・ルーズベルト大統領の伝記絵本

娘が10月用ブックレポートに選んでいた絵本が『Make Your Mark, Franklin Roosevelt (Turning Point Books)』です。幼少から青年期を中心に、ルーズベルト大統領の人となりを記します。 裕福な家庭に育っただけあって、子ども時代のすごし方が違う……と感嘆し…

Chester チェスターの一人旅

ちょっとシュールでほんのり温かい絵本に出会いました。『Chester』は、寂しげな犬の姿を通して、現代社会の一面を投影させる哀愁帯びた絵本です。同時にアート心もくすぐり、画集として飾っておきたいような風貌も持ち合わせます。 家族のみんなは学校や会…

The Apple Doll りんごのお人形作り

『The Apple Doll』は、四季折々に豊かな表情を見せるりんごの木を背景に女の子の成長を描く絵本です。うちにもりんごの木があるので、主人公リジーがどれだけ1本の木から恩恵を受けているか、娘や息子の姿と重ね合わせて見守りました。 新学期が始まり、な…

First the Egg たまごが先か、にわとりが先か

art

『First the Egg (Theodor Seuss Geisel Honor Book (Awards))』は、ページの切り抜きから除く次の世界が楽しみな、かわいらしい仕掛け絵本。表紙の白いたまごも切り抜きです。たまごが先なのか、にわとりが先なのか。同様の質問は、おたまじゃくし&かえる…

Do Re Mi: If You Can Read Music, Thank Guido d'Arezzo ドレミを作ったグイード修道士のお話

娘は、毎月のブックレポートが楽しみで仕方ありません。フィクションがテーマだった先月はお気に入りクレメンタイン・シリーズ*1の2冊目『The Talented Clementine (A Clementine Book)』を選び、一辺20センチのダンボール立方体にタイトルや設定、主人公を…

Chicky Chicky Chook Chook ひよこ ひよこ ぴよこ ぴよこ 

先週土曜日、うちに新しい家族が加わりました。ルーシーとペニー、ポルカのめんどり3羽です。――ポルカは残念ながら病気のため水曜日に昇天、RIP――。 窓から外を見やるとルーシーとペニーがコッコ、コッコと新天地を歩き回っていて、裏庭に新しい表情が生まれ…

What Happens on Wednesdays わたしのだいじな水曜日

絶対水曜日に記録しておきたいと思ったのが、『What Happens on Wednesdays』です。タイトルの通り、おはようからおやすみまで、お父さん、お母さんと過ごす水曜日の一日を語るだけのお話なのですが、これが深まる秋頃に相応しく、しんみり子どもの時間を見…

異文化の中での読書事情

以前にも記したが、もう一度整理する意味で日米読書事情の違いを記す。

2年目の教室で

「テキストtoテキスト」「テキストtoセルフ」に加えて新たに「テキストtoワールド」コネクションを紹介。 このクラスは静かに座って聞く耳を持つクラスなので、「テキストtoワールド」コネクションの紹介に踏み切った模様。これは実際に自分が体験したことで…

2年目を迎えて

ここからは今年に入ってからのガイデッド・リーディング・プログラムについて記す。今年は2・3年生のクラスを担当。 2年生の教室で。「スキーマをどうやって身に着けたのか」という教師の問いに対して上がった項目を表にする。 実際にやったことがある。 誰…

レベルに合った本 

ガイデッド・リーディング・プログラムを成功させるに当たり、根幹となる部分が選書である。メンタル・イメージを抱けない本はレベルに合っていない証拠ということで、とにかく教師たちは「自分のレベルに合う本」を選ばせる。 ノンフィクションの図鑑や人気…

スキーマを増やす(3) 1年生の教室で

T-to-S コネクション(テキストtoセルフ・コネクション) 1冊の絵本を読み、自分の生活とつながる部分を発表させる。(カーペット・コーナー) 自分のレベルに合った絵本を読み、T-to-Sコネクションを探し、ポストイットノートに記す。 いくつもあれば、何…

スキーマを増やす(2) 1年生の教室で

T-to-T コネクション(テキストtoテキスト・コネクション) 2冊の絵本(子どもたちの日常を描くようなお話)を読み内容を比較する。 ".....reminds me of......"のパターンで、2冊のどことどこがつながっていると思うか、理由も添えて発言。 模造紙を2分…

スキーマを増やす 1年生の教室で

スキーマを増やす活動では、主に科学、社会分野の簡単なノンフィクション絵本が用いられる。スキーマ2 最近学んだスキーマについて、一人一人発表する。(カーペットコーナー)"I have new schema about....." 各自レベルに合ったノンフィクション絵本を選…

スキーマを持つ 1年生の教室で 

「スキーマ(schema)」はガイデッド・リーディングのキーワードでもある。このプログラムでは、「過去の経験から得た知識、すでに知ってる知識」として使用する用語だが、心理学では「世界を認知したり外界に働きかけたりする土台となる内的な枠組み」(広辞…

メンタル・イメージ 幼稚園、1年生の教室で

自分の働いている小学校は、昨年から全校でガイデッド・リーディング・プログラムを取り入れている。去年、幼稚園、1年生、2年生のクラスで関わった同プログラムについて考察メモを記す。あくまでも個人的メモ。 月ごとにテーマが決まっており、このときは…

Thank You Bear くまくん、ありがとう ロングテール現象の絵本

『Thank You Bear』(邦訳『サンキュー ベア ありがとう 子ぐまくん』)を読んで最初に思ったこと――これは「ウェブ2.0、ロングテール現象を象徴する絵本」ではないか!――ちょっと大げさかもしれませんが。 ある日、くまくんは小さな箱を見つけました。「なん…

Leaves おちばとくまさん

初めての秋を迎えるくまさんは、木の葉が色づき散り始めたことが心配でなりません。落ち葉をかき集め何とか元に戻そうとしますが、そのうち眠くなってきて、結局集めた落ち葉を洞穴に詰めて冬眠に入りました。 紅葉の神秘を不思議に思う『Leaves』のくまさん…

Mary and the Mouse, The Mouse and Mary マリーとねずみさんはおともだち

小動物に出会ったとき、子どもって必ず動物たちの日常を想像しているように思います。たとえば、庭を駆け回っている子リスとか、入り口ドアの横に大きな巣を作ったクモとか。お父さんがいて、お母さんがいて、お兄ちゃんがいて……と自分と同じ家族構成を描き…

The Princess and the Pea アフリカを舞台にした えんどう豆の上のおひめさま

『The Princess and the Pea』は、アンデルセン作「えんどう豆の上のおひめさま」の舞台をアフリカに移したお話です。作者のイザドラはアフリカに何度か住んだことがあり、このおとぎ話のアフリカ版が作れないかとずっと案を練っていたそうです。 王子の出会…

Imagine Harry みえない ともだちハリー

『Imagine Harry』は、見えない友だちの存在を通して子どもの成長を描く、わりとよくあるタイプの絵本。でも深みのあるイラストがすてきで、背景を眺めるだけでちょっと満足していたりする。それと、うさぎの坊やを見守る母さんうさぎの存在も温かい。新学期…

Tippy-Tippy-Tippy, Hide! 続はらぺこウサギ対マグリーリさん

あのはらぺこウサギたちが帰ってきました。『むしゃ!むしゃ!むしゃ!―マグリーリさんとはらぺこウサギ』(原書『Muncha! Muncha! Muncha! (Anne Schwartz Books)』)の続編が『Tippy-Tippy-Tippy, Hide!』です。 冬が到来し、はらぺこウサギたちが寒さをしの…

I Am Invited to a Party! パーティにおよばれ

大急ぎで書いていたら、とっても大切な日を抜かしてしまいました! この日は、シアトル公立図書館ノースイースト分館でハトさんシリーズ、ぞうさん&ぶたちゃんシリーズ、くたくたうさぎシリーズ*1の作者モー・ウィレムズさんにお会いしてきた記念すべき日で…

ぶたの絵本、ぞうの絵本、モーさんの絵本

Dragon Dancing お誕生日にドラゴン作り

春節のことを思うと、『Dragon Dancing』も季節はずれの絵本。メイ・リンのお誕生日に、子どもたちがドラゴン作りをします。カラフルなリボン、ひも、紙を使って飾りつけする光景は、思わずわたしも手を伸ばしたくなったほど。ドラゴンって、鮮やかな色の重…