2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ボールのまじゅつしウィリー

ベッカムのフリーキックがきっかけで、『ボールのまじゅつしウィリー (評論社の児童図書館・絵本の部屋)』を読みました。ワールドカップ開催中に読みたいとは思っていましたが、あの左ポストぎりぎりに決めたシュートが、利き足は違えどウィリーのとそっくり…

The boy who loved words

息子と『The Boy Who Loved Words』を読んだ。彼は「ふ〜ん」という感じだったが、わたしが「うんうん」と夢中になる。教養、アートとは何かを伝える、少々大人風味の絵本。 セリグは、言葉集めが大好き。自分の好きな言葉に出会うといつも紙切れに書き込ん…

POETRY Speaks to Children

『Poetry Speaks To Children (Poetry Speaks Experience)』は、95編の詩が収録された詩集。73人の詩人が自分の詩を朗読するCD付きである。故人に関しては、別の詩人が担当したものもある。わたしが夢中になったのは、ダールとトールキン。それぞれ、過去の…

THE LITTLE ENGINE THAT COULD

娘の部屋を掃除していたら、おもちゃ箱の中から『The Little Engine That Could: The Complete, Original Edition』が出てきた。懐かしいなあ。息子が誕生したとき、義妹から贈られた一冊だ。絵本に出てくる「I think I can, I think I can.」のフレーズはそ…

DOWN THE BACK OF THE CHAIR

『Down the Back of the Chair』は、米国発売を心待ちにしていた絵本。さっそく手にして、言葉遊びが繰り広げる愉快なお話を楽しんだ。 「うちのくるまは オンボロぐるま。でも、あたらしいのは かえないの。なのに きいてよ、とうさんたら くるまのかぎを …

Duck & Goose

なんだか最近、たまごづいている。『Duck & Goose』は、赤、オレンジ、黄色の水玉のついた「まるいもの」を見つけたダックとグースのお話。2羽はこのすてきな丸いものを「たまご」だと思い込み、自分が先に見つけたから自分のもの、と主張する。そのやりと…

Cowgirl Kate and Cocoa 2006年オナー

『Cowgirl Kate and Cocoa』は、カウガールのケイトと彼女の馬ココアのお話集。4つの章からなっている。馬といっしょの生活は、子どもにとって憧れだ。このお話では、そこが絶対的な魅力だろう。畜舎でのお世話や放牧地での様子など、西部の生活を垣間見る…

HI! FLY GUY 2006年オナー

娘のお気に入り『Hi! Fly Guy』がオナーを受賞した! テッド・アーノルドの絵本は、こちらで絶大なる人気を誇っている。(少なくとも主人のクラスで、と前置きするほうがいいかな。特に『Catalina Magdalena Hoopensteiner Wallendiner Hogan Logan Bogan wa…

AMANDA PIG AND THE REALLY HOT DAY 2006年オナー

ヘンリーとマッジに及ばないけれど、『Amanda Pig and the Really Hot Day (Oliver and Amanda)』も数多くシリーズとして出ている。主人公はブタのアマンダ、オリバー妹兄。この作品では、妹アマンダの暑い夏の日が4つのお話で描かれる。庭で遊んだり、レモ…

A Splendid Friend, Indeed 2006年オナー

『A Splendid Friend, Indeed (Goose and Bear Stories)』は、この部門唯一の絵本。性格の違うあひると白くまのやりとりが、いい味を出している。 本を読みたいしろくまくん、でもあひるくんはおしゃべりしたくて仕方がない。お話を書きたいしろくまくん、で…

HENRY AND MUDGE and the Great Granpas 2006年 

というわけで、ガイゼル賞初年度受賞作は『Henry and Mudge and the Great Grandpas (Henry & Mudge)』。誰にとっても(特に学校の先生たちの間で)、納得の結果だと思う。 たくさんある中で、このお話は結構笑えて楽しかった。ここには、主人公の男の子ヘン…

ひとりで読めるよ! 2006年の5冊

ガイゼル賞は、米国内で前年出版された優れたビギニング・リーダーズに贈られる児童文学賞である。ドクター・スースとして知られるセオドア・スース・ガイゼル氏の功績をたたえ、米国図書館協会(ALA)が2006年から設置した。 ビギニング・リーダーズ(Begin…

Sky Boys 摩天楼のできるまで

2冊目は、『Sky Boys: How They Built the Empire State Building』。今年75周年を迎えるエンパイア・ステイト・ビルディングのできるまでを描いた歴史フィクション絵本。わたしは表紙のイラストや見返しの写真を見ただけで目がくらくらしたが、息子はいっ…

Goin' Someplace Special ある夏の日のできごと

夏休み2日目、息子と『Goin' Someplace Special (Coretta Scott King Illustrator Award Winner)』を読んだ。 トリシア・アンの心は、弾んでいた。今日はひとりでバスに乗り、特別なところにお出かけする日だから。ワンピースのリボンを結んでもらい、「話…

Hunwick's Egg

『The Room Of Wonders』*1を読んだとき、同様のテーマを扱った絵本としておすすめになっていたのが『Hunwick's Egg』である。こちらも、うなりながら読む。とても、よかった。子どもの本の語り部メム・フォックスの文章が堪能できる上、パメラ・ロフツの鮮…

Mercy Watson Goes for a Ride

マーシー・シリーズ*1第2弾『Mercy Watson Goes for a Ride』を読む。 毎週土曜日は、ドライブの日。ランチの後、ワトソンさんとぶたのマーシーは、ピンクのキャデラックを走らせ風を切る。お隣のリンカーン姉妹は、ワトソン家の様子が気になってしかたがな…

Nuts ―Noten―

季節はずれなのだが、かわいらしい絵本に出会った。タイトルは、『Nuts』。オランダの絵本である。 木の実集めの秋を迎え、ねずみは大はりきり。さっそく首にスカーフを巻き、おっきなポケットのついた赤いコートを着て、畑と農場と草地を越えたところに立っ…

魔笛 Mozart Die Zauberflote

本日で学校終了。学年末パーティがあったのか、息子はピエロのフェイス・ペインティングをして帰ってきた。お疲れさま〜、中学1年生、よく頑張りました! 最後の演奏会を終えた翌週から、オーケストラの授業では映画『アマデウス [DVD]』を観たそうだ。笑っ…

A Family of Poems: My Favorite Poetry for Children

歌の力ってすごいな、と詩集『A Family of Poems』を読み感じた。編者は、キャロライン・ケネディ。ここには、ケネディ家で親しまれてきた106編の詩が収録されている。 ずっしり重さが感じられる詩集だが、内容もとても濃い。「ABOUT ME」「THAT'S SO SILLY!…

まめぼうやのリトル・ピー

『Little Pea』の邦訳『まめぼうやのリトル・ピー』が出ていた。さっそく注文。あっさりデフォルメされたイラストがそれとなく日本風なので、描かれる状況に違和感がないと思う。わたしが感想*1を書いたのは、去年の秋だ。この夏帰って来る娘に、今度は日本…

Three Feet Small

マイケル・ローゼン*1の絵本だと思って借りた『Three Feet Small』。米国在住画家ヴァレリー・ゴルバチョフと組むのが不思議と思いながら読み始め、作者マイケル・J・ローゼンは別の作家だと知る。でも、かわいらしい作品だった。この画家のイラストには、…

Wee Gillis 1939年オナー

キルト衣装からわかるように、『Wee Gillis (New York Review Children's Collection)』の舞台はスコットランド。タイトルにある少年の本名は「アラステア・ロデリック・クレイギャラチ・ダルハシー・ゴーワン・ドニー-ブリストル・マックマック」と言ったが…

屋根の上のフラミンゴ

市内地区リトル・リーグ(ラグ・リーグ)の優勝戦。ドジャーズはメッツに6−10で敗戦し、市トーナメントに出場できなかった。怪我のことを考えると、これでよかったかなとも。あとは、オールスター・ゲームが残るのみ。 というわけで、負けた気晴らしにと思…

Russell and the Lost Treasure

父の日を前に、書店では父子関係の絵本が目白押し。同時に海賊絵本もわんさかと並んでいた。父と子+海=海賊の公式が成り立つのかも。(ちなみにオレゴン州在住の男性2人が始めた「海賊語を話そうデー」は、9月19日でまだ先のことである。海賊絵本のリス…

The Room of Wonders 不思議ねずみの人生指南

もしかしたら、今年1番の出会いかなと思える絵本に出会った。哲学的で、ちょぴり切なくて、個人的に人生の指南書となる作品である。 『The Room Of Wonders』の主人公は、ガラクタ集めの大好きなピウス・ペロシというねずみ(ラット)。変わった形の葉っぱ…

一筆書きが誘う、対話絵本

先日、コルデコット賞オナー受賞作『Seven Simeons』*1を読んだとき、表裏中表紙に描かれた一筆書きの繊細なイラストに魅せられた。息子が興味を示し、そういえばわたしも子どもの頃、夢中になった時期があったなあ、なんて思っていたら書店でおもしろい新刊…

Olivia Forms a Band

赤とセピア色の配色*1にさわやかなターコイズ・ブルーが加わった『Olivia Forms a Band』を読む。色合いからして、7月4日米国独立記念日を意識した絵本なんだろう。米国で7月といえば、赤、白、青の三色と花火がつきもの。自分の誕生月でもあり、星条旗よ…

小学生受けする Don't Let the Pigeon Stay Up Late!

『Don't Let the Pigeon Stay Up Late!』は、絶対に小学生受けする絵本だと思う。ハトの振る舞いがまるで自分のようで、笑いが絶えないんじゃないか。 登場するのは、あのバスの運転手とハト*1。冒頭運転手のおじさんは、読者にお願いごとをする。自分が歯を…

ちいさなこぐまのちいさなボート

先日のジャズ・コンサートで、息子の成長ぶりを振り返り感慨に浸りました。あどけない表情で大きなバリトン・サックスを吹く姿に、幼な子と少年の両方を見た気がします。家でさっそく『ちいさなこぐまのちいさなボート (はじめてブックシリーズ)』を開き、帯…

レイチェルのバラ Rachel's Roses

ご近所のつるバラに目を奪われました。マジェンタ・ピンクのそのバラは木塀に寄り添い、道行く人々に甘い香りを放ちながら夏の訪れを愉しんでいました。そこで読んだのが、『レイチェルのバラ』です。 おばあちゃんからピンクのバラの花束をいただき、レイチ…